diamondwaterの観劇日記

舞台、映画、展覧会、各種イベントに参加した記録、感想などをまとめています。

2012年5月 観劇日記

久々に「演目が気に入り予定外でチケットを買い増す」ということをした月でした。幸せだった…!



5月8日 雪組ドン・カルロス/シャイニング・リズム」(東京宝塚劇場
5月10日 GAGA「THE BORN THIS WAY BALL」(さいたまスーパーアリーナ
5月13日 「エリザベート春野寿美礼山口祐一郎ほか(帝国劇場)
5月15日 「エリザベート春野寿美礼石丸幹二ほか(帝国劇場)
5月17日 雪組ドン・カルロス/シャイニング・リズム」(東京宝塚劇場
5月19日 花組全国ツアー「長い春の果てに/カノン」(神奈川県民ホール
5月20日 星組「ダンサ・セレナータ/セレブリティ」(宝塚大劇場
5月24日 花組特別公演「近松・恋の道行き」(日本青年館
5月26日 雪組ドン・カルロス/シャイニング・リズム」(東京宝塚劇場



観た公演すべてに大満足ってなかなかないよ。良い月だったわ〜。
以下、感想を追記。


雪組のショー「シャイニング・リズム」は久々の良作ショーでしたね!ここのところ個人的に好みじゃないショーが続いていたので、もう「シャイニング・リズム」が楽しくて楽しくて…乾いた砂が水を吸い込むように気付いたらチケットを追加購入していました。中村B先生演出ならではの“いつも通り”の展開ながら何故か新鮮な印象を残す作品で、いかにもタカラヅカな、華やかでキラキラしてて上品で艶っぽくて時に毒々しくて男役も娘役も上級生も下級生も輝いていて…求めていたのはまさにコレ!!!という感じのショーでした。ショーに満足したのは、実に「ロック・オン」以来かも。ほんと、蘭寿とむにもこういうショーが当たるといいんですけど…。「カノン」は最後までどうしてもピンとこないショーだったので。。。なぜピンとこなかったのかは延々語れるし原因も分かってるんですけど、マイナスなことを書いても仕方ないのでここには書くまい。。。次回公演の「コンガ」とコンサート「Streak of Light」に期待、ですね。

花組特別公演「近松・恋の道行き」は、翌日目がお岩さんのように腫れあがるほど号泣しました。つか、嗚咽を抑えられないまま延々泣いていたので周りの方には大変なご迷惑をおかけしたかと…すみませんでした!!!(ここで謝る)泣けるからといっていい作品かというと、そうでもないのは「ソルフェリーノの夜明け」で体感済みなのですが、近松は泣けるうえに名作といえる凄い作品だったと思います。登場人物たちが創作されたキャラクターとは思えない、登場人物の一人一人が生きているように感じた舞台で…。そのせいもあって、物語にぐぐーっと深く入り込んでしまったというか、嘉平次とさがが心中してしまう道筋を体感してるような気分になったというか…。なぜあの2人は死ぬのかという問いを多角的に突きつけてくる脚本演出と、演者たちの登場人物の息遣いを感じさせるリアルな芝居が相俟って、もう観ていて超追い詰められた!!景子先生はSだろ、S。それにしても、演者たちの芸達者ぶりよ…。登場人物一人一人に言及したいところですが、ここでは鯉助についてのみ。私には鯉助は自分の中途半端さや平凡さに悩んでいるというよりも、「本気になれない」「激情を持ちえない」空虚さに悩んでいる人間に見え、とても今っぽい人物だな〜と感じました。観客のなかにも、心中が成り立つほど本気で思い詰めてしまうことが時にあるということを理解できる人間と、心中するほど思い詰めてしまう感覚がまったく理解できない人間と、色々いると思うんですけど、そこらへんの感覚のズレをうまく回収して繋ぐ登場人物でしたね。みーちゃん、うまかった…!このような重くて深い作品がヅカに求められているのかは微妙なところだと思いますが、舞台として作品として素晴らしかったのは間違いなく、私はまたこういう作品とヅカで出逢えると嬉しいなと思います。